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冬至

 冬至に南瓜を食し、夕方に柚子湯に入るという習慣以外に設計士はもう一つ習慣を持っている。
 それは建物を設計する際に必ず図面を書いて確認しなければならない作業で、一般には“※日影図”と呼ばれる図面を描くことである。
 冬至は一年で最も太陽の高度や軌道が地面に近く推移する日である。このため一年で日影が一番長く、範囲も広い。このため建築基準法はこの日の影を基準として、必要な日照が、計画建物の周辺で得られるように法律で日影時間を規制している。これにより状況によっては建物の高さが制限されている。
 寒い冬場の暖かい日差しは居住環境や住み心地に大きく影響する。冬至は日照時間がもっとも短い時点いわば最低日照時間を確認できる日でもある。補足だが、理論的には南半球の同じ緯度ではその反対に最長の日照時間となっている。ちょっとした世界不思議発見(?)である。
 



※計画される建物が認められている以上に長い時間周辺の敷地に影を落としていないか確認する図面。住居地域で建物の高さが10m等以上の場合は必ず図面による確認が必要であるが対象地域・規制時間・建物の高さ等はは地方公共団体の条例で具体的に地域ごとに定められている。
by atelierbau | 2005-12-22 23:48 | story | Comments(0)

設計事務所と作るオリジナルの家づくり


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