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沖縄の建築を巡る旅 その1

先月は所属する(公社)日本建築家協会(以下、JIA)の住宅会議で数年ぶりに沖縄を訪れました。会議後、JIA沖縄県の住宅部会の金城さん、小林さんのコーディネートで、沖縄の伝統的住宅、モダニズム住宅建築、最近の現代住宅等を視察してきました。
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最初に訪れたのが、第1回沖縄建築賞を受賞した、地元で活躍する若手建築家の畠山氏の自邸。南風原町の丘に建てられた事務所併用住宅。丘の上からの景色を活かした大開口の窓と、断熱無しの天井、壁打ち放し仕上げ。天井を高くし、熱気が伝わらない天井高さ+通風で夏の暑さをしのぐ設計となっています。開口部は木製建具で作られていて、自邸でなければできない仕様となっていました。あえて普通型枠や杉板型枠を使いラフな仕上げとし、部屋の雰囲気を和らげる工夫をしていました。庇も深く、沖縄の気候を活かした設計といえる住宅でした。(開口部の説明中の畠山氏)

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 次に訪問したのが、地元建築家、故・金城信吉氏の自邸。那覇市民会館等、沖縄のモダニズム建築を多く手掛けられています。住宅はコンクリートのスケルトンに木軸の構造体が内部の間取りを構成していました。玄関を入ると土間付のダイニング、奥の居間(囲炉裏がある)等の部屋へ連続した空間が庭に並行して配置。庭と各部屋の間に縁側的な雨ハジ空間(外部縁側)があり、沖縄の伝統的な外部スペースを取り入れています。天井が高く、開放感のある空間構成のある住宅。(今回のコーディネート役の金城司さんの実家でもあります。)今回の視察で個人的には一番印象深い住宅でした。

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3件目は、重要文化財の中村家住宅。沖縄に仕事で住んでいたころに何回か訪れたことがあります。20数年ぶりに訪れましたが、その頃と変わらぬ佇まい。庭をコの字型で囲み、さらに分厚い石垣の塀で囲まれている。雨ハジ空間等、沖縄の伝統的な空間構成を色濃く残しています。

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最後はコーディネートをして頂いている金城氏の設計した平屋の住宅。残念ながら家主が不在で屋外からのみの見学でした。連続した庇と庭がLDKに面し、開放的な掃き出し窓が特徴の住宅となっていました。

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JIA沖縄支部の金城さん、小林さん、先月はバスの手配など、いろいろとありがとうございました。全国の住宅部会の皆様おお疲れ様でした。

 Vol.2
は翌日、私単独で訪れた、H23年から沖縄県で毎年開催されている若手育成プログラム「ティーダフラッグ」(40歳以下の公共コンペ)受賞作品をご紹介したいと思っています・・・つづく。お楽しみに。



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by atelierbau | 2017-06-24 22:07 | 住宅 | Comments(0)

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