2018年 11月 15日
木造ハイブリッド建築 旅の思い出2015から |
3年ほど前にコルビジェ建築視察の旅の中で、ロンシャンの教会を見た後、移動のため、べルフォート駅でパリ・リヨン行きのTGV(高速列車)に乗り換えで立ち寄りました。偶然でしたが、そこは駅舎は一部木造でした。日本に帰りよく調べてみると、設計はフランスの建築家で鉄道橋梁などを手掛けているジャン・フランソワ・ ブラス(Jean・François・Blassel)で、彼はレンゾ・ピアノ(Rezno・Piano)の事務所で仕事をしていたこともある人でした。敷地は高低差のある敷地で斜面になっており、地下1階が駅の乗り場で最上階部分は切符売り場やレストラン、待合ロビーとなっていて、そこは骨組みが木造(集成材)と鉄骨で補強されたハイブリッドな空間でした。柔らかな木の雰囲気が、ほかのヨーロッパの歴史的な鉄や石造といった素材の構成でできた建築物ではなく、どこかエコでアットホームで落ち着いた公共空間でした。

日本でも建築基準法が数年前から少しづつ改正が進み、木材を利用できる部分が増えてきました。現在講習を受けているCLT工法もその一つですが、まだまだ、地方でも進んでいない状況です。(法律では現在5階建てくらいまで木造で建築可能になっています。内装にまだまだ制限がありますが、コンクリートなどと組み合わせるともう少し階数も建てられることがわかっています。)公共空間に木の素材(地域材)が多く使われるようになると、市民の木に対するイメージや考え方、地域の資源、CO2等についてもっと関心が出てくるように思います。愛媛県は杉・ヒノキが全国的にも上位クラスの生産量を誇っていますので、地域資源の積極的な活用も取り組みやすい地域かと思います。一方で火災に対して十分に安全であることも求められるので、設計では、内装の制限や防火性能など基準をみたしながらの設計が求められます。今回のCLTの講習で基礎的な大断面の木造建築物のいろはの知識が少し得られると今後の設計に活用していけるので、現在、一緒に講習を受けている構造設計者の皆さんや建築士の皆さんともいろいろと今後も情報交換していけたらと思っています。いつか、このようなハイブリッドな木造建築を機会があれば設計したいなと思っています・・・つづく。







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by atelierbau
| 2018-11-15 23:22
| 建築 デザイン
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