人気ブログランキング |

谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~

谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16554635.jpg
次に訪れたのが、岡山県、岡山市にある建築家の神谷昭雄氏の手がけた、谷万成の家。新建築住宅特集2011.6月号(リノベーション特集)に掲載されていた住宅ですが、見るのは初めてでした。

 この住宅の特徴は母屋と離れがあり、もともとお子様ご家族のために離れを改修したそうなのですが、私達が訪れた際は、手狭になり、別の場所にご引越しした後でした。離れはもう一つあり、マスカットの栽培温室をアトリエにそちらはリノベーションしていました。
                   

谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16462600.jpg
         母屋と離れ(改修部分)

 建物の配置は立体的な階段状の敷地の下の部分に母屋と増築部分が、アトリエは上の段の敷地に庭園の中にポツンと建っている配置関係となっていました。庭園には大きなゴールデンリトリバーが1匹、贅沢な状態で、主のように住んでいました。(笑)

谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16483150.jpg
 母屋の離れはもともと和室2間と物置だけの小さな建物だったそうですが、そこを子世帯の住まいとして計画されていました。施主の要望(LDK+水廻り+寝室)を納めるため、シンプルな配置計画と2階をロフトのような寝室スペースとして改修し、コンパクトな鉄骨階段で上下階を上手くつなげていました。今はこの離れに住んでいないということでしたが、来客の宿泊スペースか民泊にはちょうど良いように私は思いました。ロフトは水平張りを一部切断し、登り梁りする等、構造的なチャレンジした形跡もあり、神谷氏の腕の良さとセンスで見ごたえのある住宅となっていました。梁は一部、手斧の後があり、家の歴史を感じ取れる部分もあり、改修の奥深さを感じました。
谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16493101.jpg
LDK(上部の格子は両側に開き、ロフトとLDKが一体化します。)
谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_17191590.jpg
階段と天窓:鉄骨のシュールな手摺が抽象的で小さな階段を広く見せていました。
谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16512003.jpg
ロフト寝室部分(水平梁を撤去し、登り梁に組換え、寝室として計画されました)
谷万成の家 建築を巡る旅(2)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_16573776.jpg
改修されたアトリエの入口(腰壁は石積、ファサードのガラス壁、入口部は新設)

立体的な階段状の敷地の上の部分にある、マスカットの緑が印象的なアトリエは、もともとのマスカット栽培の温室の建物を減築してリノベーションしたそうです。切断面の腰壁に野石積の腰壁を施し、軽いガラスの温室と石積みをうまく対比させたデザインとしていました。床はもともとは土でしたが、アトリエスペースを設けるにあたり、蓄熱体として白煉瓦が敷き詰められていました。昔からのマスカットの農業遺産を残しつつ、アトリエ空間として使いやすいように最低限の手を加えた、個性ある素敵なアトリエでした。もともと建物上部には手動で開く天窓があり、暑い空気を逃がす配慮がされていました。マスカットを収穫のため建物の高さはもともと低く抑えられていたので、小ぶりな建物ですが、アトリエとしては開放感のある気持ちの良い空間でした。母屋、離れ、アトリエと多様なスペースが庭の庭園と立体的に住まいとして構成されていて、改修により新旧がいい形で豊かな住まいとして成り立っていました・・・・つづく。



※時々、JIAの若手の皆さんと見ごたえのある建築(普段は見れない建物)を全国各地、見学ツアーしていますので、特に設計事務所の設計士の方でJIAにご興味のある方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声掛けください。(学生会員、ジュニア会員、正会員、賛助会員等)














.



by atelierbau | 2019-06-22 16:34 | | Comments(0)

設計事務所と作るオリジナルの家づくり


by atelierbau