人気ブログランキング |

「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~



「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10424448.jpg

                     ファサード部分
最後に見学したのが、同じく建築家の出江寛氏が手掛けた、基督兄弟団西宮教会(兵庫県西宮市)でした。以前、出江さんの講演会でこの教会のお話を伺ったことがありますが、建設時は限られた予算で苦労されたそうです。にも拘らず、そんなことをまったく感じさせない仕上がりと存在感を36年後の私達に与えていました。コンクリート打ち放しの構造と、意匠的なファサード、内部空間の豊かな光の演出が、私達を最後に迎えてくれました。ファサードはコンクリート打放しと瓦を部分的に意匠の一部として使用されていました。現代的な材料を使いつつ、日本の伝統美を感じさせる出江さんの代表作の一つではないかと私は思います。

 
「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10480212.jpg
 教会の内部は最初は自然光だけで見させて頂きました。ハイサイドからの光だけで、祈りの空間は成り立っていました。柔らかな光と演奏される教会音楽を体感、聴いてみたい気もしましたが、今回は残念ながら限られた時間での見学のみでした。祈りの空間、讃美歌を謳ったりするスペースということもあり、天井はスレートの波板を光や音の制御のことも含め、効果的に使用しているようでした。波板スレート字体の素材はセメントですが、光による効果で柔らかな表情に空間が包まれていました。
「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10510278.jpg

自然光の様子(夕方撮影:中尾)

 自然光のあと、照明をつけて頂きましたが、夜間はこちらの照明で温かみのある色温度のものでしたので、落ち着いた雰囲気となっていました。正面の十字架部分は吹抜けは自然光が入るように天窓が設けられ、祈る場としての象徴的なデザインが施されていました。
「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10523839.jpg
 外観のファサードも出入口部分は瓦の庇があったり、型枠に凹凸がつくように(押縁付きの板張りをコンクリートで抽象的に思わせる凹凸のように私は感じました)工夫がされていたり、西洋建築のコラム(柱)とオーダーが意匠的に添えられていたり、見ごたえがありました。ただ、西洋のものを模倣するというのではなく、日本の美意識と西洋から来た教会建築、それを現代的な素材を使いながら出江さんの感性で美しいものに仕上がっているように感じました。当時の流行していたシンプルでなにも見せないような外観や複雑なポストモダンの流行とは少し離れた出江氏のスタイルですが、日本の伝統的な街並みの中にあっても何も問題ない外観で、出江氏の美学を少し体感できたように思いました・・・・づづく。

「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10535976.jpg

造作部分の椅子
「基督兄弟団西宮教会」建築を巡る旅(5)2018 ~四国・岡山・兵庫編~_e0028417_10553996.jpg
サブの出入口(基礎の立上りや小庇に日本瓦が使用されている)ペイブメント(外床)や型枠の凹凸、上部のす杉板の型枠(横貼)も味わいがあり、コンクリートの冷たい感じはしない。この日は曇りでしたが、天気のいい日は陰影が建物を印象的な外観となっていると思います。



(あともう1軒、おまけがありますので、明日以降そちらもアップ予定です。私は見学ツアーに途中から合流したので、今年の6月に訪問しました。)





by atelierbau | 2019-06-29 10:59 | | Comments(0)

設計事務所と作るオリジナルの家づくり


by atelierbau